私がTOEICで900を突破し、ある程度、英語でコミュニケーションをできるようになったのは「音読」を学習の中心に据えたからです。
学校の教育がすべて悪いわけではありません。ただ、音読のような方法が取り入れられていないので、効果が薄れているのではないかと思います。
帰国子女でない日本人が海外に行かずに、英語をマスターするには「音読」は必須だと思います。
音読の効果
音読の効果には以下のようものがあります。
- 直読・直解の回路を作り出せる
- スピーキングの土台を作る
- リスニングの能力を高める
- リーディングの能力を高める
一つ一つ詳しく説明していきます。
直読・直解の回路を作り出せる
英文を日本語訳するという学校の授業では繰り返されます。文法を駆使しながら日本語に訳していくのですが、その際に文の後ろから理解し、訳していくことになります。
この方法が役に立つことがあるのは事実です。ただ、これだけしかやらないと不都合なことが多くあります。
ネイティブの人は英文を理解するうえで、後ろから読んだり、聞いたりすることはありません。
英文は前から順番に読んでも、聞いても理解できるようになっています。そうでなければネイティブの人たちの会話は、かなりぎこちないものになってしまいます。
ネイティブの人たちの会話スピードはぎこちないどころか、かなり早口でも成立しています。
それは前から順に理解できるようになっているからです。
後ろからではなく前から理解できるようになる回路を脳に作り出すには、前から順に読むしかない音読は最適です。
スピーキングの土台を作る
英語を知識ではなく、口から出す運動に変えていくうえで音読は最適です。
英文法や単語の意味などを覚えていくことはすべてインプットです。これは学校で多くの時間を費やして、やってきたことです。
ただ、インプットをしているだけではアウトプットはできるようになりません。つまりしゃべることができるようにはなりません。
人間は練習したり、訓練したり、トレーニングしたりしていないことが、自然にできるようにはなっていません。
その点、音読は英文を口から出すトレーニングとなりますので、英語をアウトプットする、すなわちスピーキングする回路を作り出すことできます。
リスニングの能力を高める
リスニングで最初の壁となるのが、まず何を言っているのかわからない、単語が識別できないということです。
英文を聴いて単語も拾えないような状態なら、まだ段階的にやるべきことがありますが、それでも音読によって、英文を前から理解していけるようになることは重要です。
会話では次々に英文が続くことになり、後ろから順番に日本語に訳していくということはできません。
音読を繰り返すことによって、前から順に意味の塊(チャンク)ごとに理解できるようになっていきます。ただ、このチャンクを意識しながら音読するということが欠かせませんが。
リーディングの能力を高める
日本人は学校教育で英文を読むことはできると言われています。ただ、実際には、読めはしますが、そのスピードが問題です。
やはり後ろから訳す癖が残っていると、英語の文章を読むスピードは落ちてしまいます。
TOEICで、それなりのスコアを残そうと思うなら、前から順に意味を理解する直読・直解が必要となります。
逆にこれが高速でできるようになると、TOEICでも余裕をもって解いていくことができるようになります。
また、単純に英語で本などを読むときにも、前から順に理解できないと、ストーリーに没入できなくなって楽しめなくなってしまいます。
前から順に理解する回路を作り上げる音読はリーディングの能力を高めるうえでも重要です。
まとめ:音読は英語の能力全般を高める
これまで見てきたように英語学習において、音読は強力で効率の良い学習方法です。
音読はスピーキング、リスニング、リーディングの能力を高めることになります。
さらにこの音読を高速で行うことができるようになれば、英語の理解力そのものを高速化できるようになります。
いろいろな英語勉強法、学習方法があって、「どれをやればいいかわからない」という人には、シンプルに音読をおすすめしたいです。
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